田中邦衛研究所

サラブレッドインフォメーション

1996年10月~12月までの記録

主な出来事

長嶋巨人メークドラマで逆転優勝、11.5差(10月6日)・アメリカ大統領選でクリントン再選(11月5日)・第2次橋本内閣が発足(11月5日)・ニューデリー空中衝突事故(11月12日)・地下鉄サリン事件で逃亡者の林泰男逮捕(12月3日)・第47代横綱・柏戸が死去(12月8日)・アップルコンピュータ、ネクストを買収。ジョブズがアップルに復帰(12月20日)・ ジョンベネ殺害事件(12月26日)・携帯電話・PHSの契約者数が急増

第47回毎日王冠(GII)―1996/10/6

王道に孤高の輝きあり。

待望の府中、盾の王道。その感触を確かめる歴戦の勇士。
この勲章は幾多の名馬に並ぶ、実力派の証明となる。
時代の頂点へ、孤高なる輝きで突き抜けるがいい。

英雄は孤高であり、孤独でもあるのです。(大坪元)

第44回府中牝馬ステークス(GIII)―1996/10/13

羨望される美を見せつけろ。

距離が1ハロン延び、より実力が問われる府中の1800m。
輝きに満ちた淑女の想いは、新たな夢へ馳せている。
秋華に羨望、頂点へ極まる美を見せつけろ。

美しいものに、人は弱い。(大坪元)

第1回秋華賞(GI)―1996/10/20

秋水の想い、花信の願い。

強さに美しさを映す歴史の始まりは、
古都を染め、時代を彩る輝きに託されている。
秋水の想い、花信の願い。君よ、初代の華となれ。

「秋水」は、秋の澄みきった水のたとえ。「研ぎ澄まされた刀」の意も。行間に、牝馬の純真な気持ちをインブリードさせています。(大坪元)

第114回天皇賞(秋)(GI)―1996/10/27

その名の連呼が盾の詩となる。

ここに集った俊英たちの名をよみあげるだけで優雅な詩となる。
そして真っ先にゴールを駆け抜けた一頭の名が連呼されるとき、
幾万の歓声の中で、伝統の盾にふさわしい叙情詩ができあがる。

1行目がすばらしいい出来栄えです。ですが、それでも詩は未完成だと著者は言っています。第3行目。見事に文章をまとめていると言っていいでしょう。(大坪元)

第57回菊花賞(GI)―1996/11/3

時代の頂点が約束される菊冠。

4歳秋、栄光へ挑む情熱が極まる淀の長編物語。
自信に満ちた輝きは、世代の頂点を成すだろう。
勇躍か、飛翔か、譲れない菊に時代が決する。

夢をかなえるには、譲れない想い、それが大事。(大坪元)

第21回エリザベス女王杯(GI)―1996/11/10

優雅な風、繊細な光、君の気品。

古都の秋に成熟する美の競演こそ誰もが待ち焦がれた瞬間だ。
優雅な風を従え、繊細な光を放て、君の気品に、新たな歴史は始まる。

第1行目に、私は胸が躍りました。(大坪元)

第13回マイルチャンピオンシップ(GI)―1996/11/17

一陣の風と成るか、一筋の光と化すか。

マイルの歴史をひもとく時、それは風の名馬の歩んだ道でもある。
マイラーの頂点を極めた蹄史を振り返ると、そこに輝く光が見える。
速さの正統と権威を高めゆくために、いま風と成るか、光と化すか。

風の名馬。なんて素敵な形容なんでしょう。(大坪元)

第16回ジャパンカップ(GI)―1996/11/24

君の使命は頂点からの挑戦だ。

それを超えた日から次の夢を追って向上の旅が始まる。
誰もが羨む、ひとつの頂点に昇りつめた瞬間から、
さらなる挑戦は続く。それが世界を極める君の使命だ。

常に上を目指す、その姿勢を課していて中身はとても濃いと言えるでしょう。(大坪元)

第48回阪神3歳牝馬ステークス(GI)―1996/12/1

天使が翼を広げる初舞台。

輝かしき未来へ、想いを解き放つ天使たち。
自信と勇気を胸に抱き、ターフに翼を広げるがいい。
3歳、12月の初舞台。夢の扉は開かれた。

ゲートが開く、未来が開く。いろんな意味に解釈できますね。(大坪元)

第48回朝日杯3歳ステークス(GI)―1996/12/8

彷彿させ、超越する王者となれ。

3歳王者の意義は、かつて制した英雄の名を知る度に大きい。
誰を彷彿させて、誰を超越し、自らの歴史を築くのか。
新しい時代に突き進む勇士の第一章を見届けたい。

第2行目の文章が、とても◎です。(大坪元)

第30回スプリンターズステークス(GI)―1996/12/15

最速の風伝説が生まれる。

僅かな迷いも許されない、6ハロンの電撃戦。
集中力を高め、鼓動を鎮め、一瞬にすべてを賭けるがいい。
颯爽と逃げろ、豪快に差せ、いずれ最速の風伝説は生まれる。

「いずれ」がこの煽りを、さらに味わい深い文章にしています。(大坪元)

第41回有馬記念(GI)―1996/12/22

ひとりひとりの心に君がいる。

ひとりひとりの心の中に、それぞれの物語の終章がある。
いずれの主役も、輝かしい風をまとい、光を放っている。
1996年、感謝を込めて、君と最後まで想いを遂げたい。

毎年、有馬記念の文章は、その年の思い出を喚起させつつ、最後にもうひと思い出を・・・とそんな気持ちにさせてくれます。(大坪元)

著者

大坪元 雄(おおつぼげん いさお)

煽り解説でおなじみ。煽りニュース・煽りブックを経て、煽り評論家へ。あらゆる文章を、煽りの視点で分析する。「句読点が少し華奢に見える」など鋭いの着眼点は、キャリア40年が成せる業だろう。

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