田中邦衛研究所

サラブレッドインフォメーション

1997年1月~3月までの記録

主な出来事

松田聖子と神田正輝が離婚(1月10日)・鄧小平死去(2月19日)・神戸で連続児童殺傷事件発生(2月10日)・大阪ドーム完成(3月1日)・ナゴヤドーム完成(3月1日)・フジテレビ台場の新社屋から本放送開始(3月10日)・岡山自動車道全線開通(3月15日)・渋谷円山町のアパートで東電女性職員の遺体発見(3月19日)・秋田新幹線盛岡駅~秋田駅間が開業(3月22日)・三井三池鉱山が閉山(3月30日)

第46回日刊スポーツ賞中山金杯(GIII)―1997/1/5

ときめきと走る夢一年。

新春の空高らかに鳴り響くファンファーレ。その瞬間から、ときめきの一年が始まる。
1997年、飛躍を誓え。大いなる夢とともに走れ。

その年の第1発目の煽り文章は、レースだけでなく「その年の始まり」の意も含めなければなりません。とても良い感じで、まとめあげられてると言えるでしょう。(大坪元)

第1回ガーネットステークス(GIII)―1997/1/12

初代を強烈に印象づけろ。

重賞に格上げされたガーネットの光輝は、
栄えあるダート王への登竜門となるのか。
君よ、強烈に初代覇者を印象づけるがいい。

初代に名を刻みたい・・・そう思うのは、あなただけではないはず。(大坪元)

第38回アメリカジョッキークラブカップ(GII)―1997/1/19

春照準、貫け熱き野望。

静かなる闘志を秘めた瞳の向こうに、栄光の春が見えてくる。
自らを最大限に活かせる舞台に、照準を合わせる強者の群れ。
永遠なるアメリカン・ドリームへ、熱き野望を貫くがいい。

サブプライム問題がこれほどまでに浮き彫りになると、アメリカンドリームの言葉もなんだか色あせてしまいますね。(大坪元)

第32回デイリー杯クイーンカップ(GIII)―1997/1/26

妖精たちの早春物語。

早春、府中の開幕戦は、明け4歳のまばゆい輝きに彩られる。
咲き誇る日を胸に、希望の蕾を膨らませて行くがいい。
寒風に熱気を吹き込む、妖精たちの物語に夢が見えてくる。

今から10年前に、妖精を飼っているという女性に会いました。(大坪元)

第47回東京新聞杯(GIII)―1997/2/2

逸材の熱気に春を実感する。

寒空の下、熱き夢を駆ける逸材は、ターフの風に溶けていく。
白い息とたちこめる熱気は、君の速さと強さを雄弁に語る。
その自信に満ちた決意は、春の栄光を実感するものになる。

「ターフの風に溶けていく」が、とてもすばらしい隠喩です。(大坪元)

第31回共同通信杯4歳ステークス(GIII)―1997/2/9

勝利に世代統率の予感あり。

伝説の英雄が微笑むような鮮やかな勝利に、
新しい世代を統率していく予感が伝わってくる。
大望の舞台となる府中、その至福の感触を記憶するがいい。

「伝説の英雄が・・・」の文章から、ナリタブライアンやタケシバオー、カブラヤオー、テンポイント、アイネスフウジン、ミスターシービーたちの姿が目に浮かんできます。(大坪元)

第14回フェブラリーステークス(GI)―1997/2/16

砂を極めた最強の地位が築かれる。

ダート初のGI戦、そのプライドを賭けた闘いは、
自らの信じる道を極めた、誇り高き勇士たちの晴舞台だ。
最強の砂脚王の地位を築け、君の栄誉が新たな歴史の幕開けだ。

この年から、G1として新しくスタートを切りました。(大坪元)

第15回ローレル競馬場賞中山牝馬ステークス(GIII)―1997/2/23

星に願い、月に祈り、美は熟す。

星に願いを込め、栄光の舞台へと想いを馳せる。
月に祈りを捧げ、喝采の瞬間へと一途に駆ける。
満開の春へと続け、中山に淑女の美が熟される。

1行目と2行目の同じ文章の構図が、3行目をよりいっそう際立つものへと誘っています。(大坪元)

第34回報知杯弥生賞(GII)―1997/3/2

憧れへ、いま飛翔のとき。

その鼓動の高鳴りは、輝く未来への確かな手応えかも知れない。
おぼろげだった期待が、いつしか現実味をおびた予感に変わる。
大いなる憧れへ向かって、いま季節の先陣を切る瞬間が来た。

「おぼろげだった期待が、いつしか現実味をおびた予感に変わる・・・」。夢が実現するその瞬間こそが、最高の幸せのひとときです。(大坪元)

第71回中山記念(GII)―1997/3/9

風に誇りを刻め、春を撃て。

力の限り疾走してきた若き時代を経て、
さまざまな個性を輝かせる勇士の群れ。
遥か栄光へ、風に誇りを刻め、そして春を撃て。

3行目が、いやぁ〜ほんとうにすばらしいですね。(大坪元)

第46回フジテレビ賞スプリングステークス(GII)―1997/3/16

時代の扉を突き破るのは君だ。

駆け抜けた風の軌跡は、新時代の扉を突き破るような気がする。
希代の英雄が誕生するならば、その過程をしっかり見届けたい。
クラシック戦線、その主役を意識した君の走りと出会いたい。

英雄の成長を見届けるのは、人生の楽しみの中でも贅沢の部類に入ります。(大坪元)

第45回日経賞(GII)―1997/3/23

この道を極め、その夢を追う。

今日のこの日まで歩んできた道に、自信と誇りを持って挑む春。
ひとつの道を極め、追い続けた夢をその手に掴み取るために。
やさしさを秘めた彼岸の風に吹かれながら勇姿をなびかせる。

鬣が風になびく、その光景が目に浮かんできました。(大坪元)

第11回夕刊フジ賞クリスタルカップ(GIII)―1997/3/30

時代が君の疾風を求めている。

君の速さは天性のものなのか、努力のたまものなのか。
恐らくそのいずれもが重なり合って生れたものだろうか。
一瞬の舞台に輝く君の勇姿、時代がその疾風を求めている。

時代が求めている・・・。それはクリエイターを誘惑する、最大の殺し文句。(大坪元)

著者

大坪元 雄(おおつぼげん いさお)

煽り解説でおなじみ。煽りニュース・煽りブックを経て、煽り評論家へ。あらゆる文章を、煽りの視点で分析する。「句読点が少し華奢に見える」など鋭いの着眼点は、キャリア40年が成せる業だろう。

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