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新春の空高らかに鳴り響くファンファーレ。その瞬間から、ときめきの一年が始まる。
1997年、飛躍を誓え。大いなる夢とともに走れ。
重賞に格上げされたガーネットの光輝は、
栄えあるダート王への登竜門となるのか。
君よ、強烈に初代覇者を印象づけるがいい。
静かなる闘志を秘めた瞳の向こうに、栄光の春が見えてくる。
自らを最大限に活かせる舞台に、照準を合わせる強者の群れ。
永遠なるアメリカン・ドリームへ、熱き野望を貫くがいい。
早春、府中の開幕戦は、明け4歳のまばゆい輝きに彩られる。
咲き誇る日を胸に、希望の蕾を膨らませて行くがいい。
寒風に熱気を吹き込む、妖精たちの物語に夢が見えてくる。
寒空の下、熱き夢を駆ける逸材は、ターフの風に溶けていく。
白い息とたちこめる熱気は、君の速さと強さを雄弁に語る。
その自信に満ちた決意は、春の栄光を実感するものになる。
伝説の英雄が微笑むような鮮やかな勝利に、
新しい世代を統率していく予感が伝わってくる。
大望の舞台となる府中、その至福の感触を記憶するがいい。
ダート初のGI戦、そのプライドを賭けた闘いは、
自らの信じる道を極めた、誇り高き勇士たちの晴舞台だ。
最強の砂脚王の地位を築け、君の栄誉が新たな歴史の幕開けだ。
星に願いを込め、栄光の舞台へと想いを馳せる。
月に祈りを捧げ、喝采の瞬間へと一途に駆ける。
満開の春へと続け、中山に淑女の美が熟される。
その鼓動の高鳴りは、輝く未来への確かな手応えかも知れない。
おぼろげだった期待が、いつしか現実味をおびた予感に変わる。
大いなる憧れへ向かって、いま季節の先陣を切る瞬間が来た。
力の限り疾走してきた若き時代を経て、
さまざまな個性を輝かせる勇士の群れ。
遥か栄光へ、風に誇りを刻め、そして春を撃て。
駆け抜けた風の軌跡は、新時代の扉を突き破るような気がする。
希代の英雄が誕生するならば、その過程をしっかり見届けたい。
クラシック戦線、その主役を意識した君の走りと出会いたい。
今日のこの日まで歩んできた道に、自信と誇りを持って挑む春。
ひとつの道を極め、追い続けた夢をその手に掴み取るために。
やさしさを秘めた彼岸の風に吹かれながら勇姿をなびかせる。
君の速さは天性のものなのか、努力のたまものなのか。
恐らくそのいずれもが重なり合って生れたものだろうか。
一瞬の舞台に輝く君の勇姿、時代がその疾風を求めている。
大坪元 雄(おおつぼげん いさお)
煽り解説でおなじみ。煽りニュース・煽りブックを経て、煽り評論家へ。あらゆる文章を、煽りの視点で分析する。「句読点が少し華奢に見える」など鋭いの着眼点は、キャリア40年が成せる業だろう。
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