田中邦衛研究所

サラブレッドインフォメーション

1998年4月~6月までの記録

主な出来事

日本版金融ビッグバンスタート(4月1日)・明石海峡大橋開通(4月5日)・「新民主党」結成(4月27日)・X JAPANのhideが死去(5月2日)・インドネシアで暴動発生(5月5日)・インドで24年ぶり核実験(5月11日)・自動車希望番号制が実施(5月19日)・スハルト・インドネシア大統領辞任(5月21日)・パキスタン、インドに対抗し初の核実験(5月28日)・ドイツで超高速列車脱線、100人以上死亡(6月3日)・糸井重里ほぼ日刊イトイ新聞スタート(6月6日)・FIFAワールドカップフランス大会開幕(6月10日)

第12回夕刊フジ賞クリスタルカップ(GIII)―1998/4/5

誰もが惹かれる速さが真の野性だ。

速さで春を呼ぶ若者が、未来を象徴するかも知れない。
スプリントの主張、その魅力に誰もが惹かれ始める。
永遠なる1秒に懸ける無限の輝き、真の野性に喝采を贈ろう。

「懸ける」は、「駆ける」にもかけられています。(大坪元)

第58回桜花賞(GI)―1998/4/12

夢を楽しむ微笑みが春を制す。

馳せる想いが桜に染まり、美しき者たちの舞台は幕を開ける。
この一瞬を楽しむがいい、そして鮮やかな風となるがいい。
可憐な微笑みで、君自身のために、最高の春を制して欲しい。

キミの笑顔。あきれかえるほどステキ。いま思い出したんですが、「いまキミはピカピカに光って」の作詞は、糸井重里さんだったんですね。(大坪元)

第58回皐月賞(GI)―1998/4/19

意を強く、名を刻み、史を創る。

歴史は創られるものではなく、創りあげるものだと信じている。
この春を制する者たちが、紛れもなく次の時代を築いていく。
その意見に反することなく、この名とその日をここに刻みたい。

第1行目。文末の「~信じている」に、作者の力強い意思が感じられますね。なかなかの名文です。(大坪元)

第16回ニュージーランドトロフィー4歳ステークス(GII)―1998/4/26

風を追い越し、栄光の舞台へ立て。

4歳マイル王へ、府中の直線の走り心地を確かめろ。
強烈な速さを、驚愕の鋭さを、今ターフに刻み込め。
風を追い越す者だけが、春、栄光の舞台へ立てる。

第117回天皇賞(春)(GI)―1998/5/3

伝統の盾、喝采の淀、強者の真。

君が戦い続ける限り、求められることがある。
それは偉大なる英雄としての完璧な勝利。
伝統の盾、喝采の淀、強者の真を刻み込め。

「~の」「~の」「~の」と3連闘を、「レース」「場所」「人馬」ときれいにまとめてます。最高の出来と言ってもいいでしょう。(大坪元)

第5回テレビ東京杯青葉賞(GIII)―1998/5/9

真価を見せつける青葉の冠。

振り向くことなく、迷うことなく、この坂を駈け上がれ。
府中2400mの勲章は、大望への真価を見せつける舞台だ。
聖なる夢に、永遠なる想いに、君は確かに近づいている。

あの坂を上れば、海が見える・・・。小学校だったか、中学校だったか、国語の教科書に掲載されていた文章を思い出しました。(大坪元)

第3回NHKマイルカップ(GI)―1998/5/17

ダービーを超える真実を描け。

ダービーを超える真実を描きたい、それは誇り高き同期の夢。
4歳春、この頂点の舞台から、新たな時代は確かに築かれていく。
強さか、速さか、君の躍動は世界の扉を押し開けるに違いない。

エルコンドルパサーの勝った年。まだこのころは、ダービーに外国産馬の出走権は認められておりませんでした。ですから、こういうコピーができたのですね。(大坪元)

第28回高松宮記念(GI)―1998/5/24

永遠に進化する速さがある。

天賦の才覚か、努力の結晶か、屈強な矢が時を射る。
風の残像を歴史に記せ、光の幻影を時代に刻め、
そして、どこまでも進化する速さを見せつけろ。

止まってはダメ。常に進化し続けるこそ、英雄の条件なのです。(大坪元)

第59回優駿牝馬(GI)―1998/5/31

揺れてこそ恋、遂げてこそ愛。

いたずらに手招きをする、気まぐれな春風は置き去りに。
ひたむきに想いを紡ぐ、憧れの天使のもとへたどり着け。
揺れてこそ恋、遂げてこそ愛。この日、君は永遠に抱かれる。

すばらしい内容です。私は100回以上、この文章を読み直しました。(大坪元)

第65回東京優駿(GI)―1998/6/7

時代を創る英雄の情熱がある。

過酷な戦いの果て、たどり着いた夢舞台・ダービー。
今こそ、最高の輝きを放ち、勝利を奪い、運命を変えろ。
君の情熱こそ、時代を創る英雄の真実となる。

相手に与えられるのを待っているようでは、いつまで経っても勝利者にはなれないのだと、私は思います。(大坪元)

第48回安田記念(GI)―1998/6/14

最高の興奮を伝える王者がいる。

息もつかせぬ迫力、速さと強さを競う精鋭。
逸材の真価を発揮し、卓越の骨頂を披露する。
マイルの王者、それは最高の興奮を伝える英雄だ。

タイキシャトルが勝った年ですね。最後は有馬記念に出走してほしかった。(大坪元)

第51回鳴尾記念(GII)―1998/6/21

初夏の夢を視野に伝統を奪え。

堂々と勝利し、好敵手に差をつけ自信を深めるか。
より大きな栄光へ、自身を試し戦略を練るのか。
初夏の夢を視野に入れ、阪神伝統の勲章を奪いたい。

戦略は大事です。(大坪元)

第3回マーメイドステークス(GIII)―1998/6/28

彼方の馳せた想いが希望に変わる。

喝采の彼方で、君は何処に想いを馳せていたのだろうか。
今、新たに誓った願いは、ここで大きな希望へと変わっていく。

1行目の問いかけが、とてもいい感じです。(大坪元)

著者

大坪元 雄(おおつぼげん いさお)

煽り解説でおなじみ。煽りニュース・煽りブックを経て、煽り評論家へ。あらゆる文章を、煽りの視点で分析する。「句読点が少し華奢に見える」など鋭いの着眼点は、キャリア40年が成せる業だろう。

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