田中邦衛研究所

サラブレッドインフォメーション

1999年10月~12月までの記録

主な出来事

住友銀行とさくら銀行が包括提携合意(10月14日)・商工ローン「日栄」元社員を恐喝容疑で逮捕(10月30日)・神奈川県警組織ぐるみで不祥事隠蔽工作発覚(11月4日)・中国無人宇宙船打ち上げ回収(11月21日)・東京音羽で幼児殺害主婦逮捕(11月25日)・JR桶川駅前で女子大生をストーカー殺害、犯人逮捕(12月19日)・横山大阪知事セクハラで辞職(12月21日)・マカオ中国返還(12月20日)・東証ベンチャー企業向け「マザーズ」始動(12月22日)・ロシア、プーチン大統領代行に(12月31日)

第47回時事通信杯クイーンステークス(GIII)―1999/10/3

想い秋めく、華日和。

この秋に想いを募らせてきた美しき4歳の才媛たち。
鮮やかな走りの序曲、まずは中山で奏でたい。
風が心地いい華日和、春とは違う気味が舞い踊る。

「華日和」。心地よい景色が目に浮かんできました。(大坪元)

第50回毎日王冠(GII)―1999/10/10

伝説の秋を語る序章。

待ち望んだ府中、鮮やかに輝く緑は精鋭たちを導いていく。
それぞれの野望を携えた勇者に、万人の視線が釘付けになる。
伝説の秋を語る序章、今年もまた至高の夢が走るのか。

あらゆる人の目線を釘付けにしてこそ、時代が動き始めるのです。(大坪元)

第47回府中牝馬ステークス(GIII)―1999/10/17

君が美しく秋を染めていく。

それぞれの美を競う艶やかな風の淑女たち。
彩りの秋を自らの色で染め上げていくがいい。
君が描く物語に新たな時代の輝きが見えてくる。

「君が美しく秋を染めていく」。ぜひ、プロポーズに使ってください。(大坪元)

第4回秋華賞(GI)―1999/10/24

美しさはやがて永遠の誇りとなる。

ただ1度だけの4歳秋、君が憧れた最後の華舞台。
この日のために描いて来た夢を風に託すがいい。
君の美しさはやがて永遠の誇りとなって輝き続けるはずだ。

彼女が40、50、60歳になっても、「君の美しさは永遠の誇り」と心から思えるようにしましょう。(大坪元)

第120回天皇賞(秋)(GI)―1999/10/31

永遠の輝きを授かる秋。

時代を象徴する強者として、豪快に栄光を突き抜けたい。
伝統を継承する英雄として、偉大な勲章を勝ち取りたい。
決戦の秋、盾の名誉が君に永遠なる輝きを授ける。

この年の天皇賞(秋)は、ほんとうに驚きましたね。(大坪元)

第60回菊花賞(GI)―1999/11/7

菊咲く王道は新世紀へと続く。

忘れ得ぬ同期の精鋭が、世代の覇権を菊に決する。
最後の一冠の重みを知る君よ、譲れぬ想いを貫くがいい。
大輪咲き誇る王道は、新世紀を築く英雄のためにある。

同期にライバルがいることは、すばらしいことです。(大坪元)

第24回エリザベス女王杯(GI)―1999/11/14

自分を輝かせたいから風になる。

歴史にその名を刻むために走る訳ではない。
ただ憧れの舞台で自分を輝かせたいだけ。
思いを遂げる風が吹く。そして古都が鮮やかに染まる。

「~したいから・・・」をうまく活かしてますね。第2行目の「~だけ」も、とても好感が持てます。(大坪元)

第16回マイルチャンピオンシップ(GI)―1999/11/21

風に誇りを刻む1マイル。

譲れない1マイルに、ぞれぞれの美学と哲学の主張がある。
時代の印象派たちよ、速さと強さを集約する舞台に躍れ。
価値ある覇者に続き、風に誇りを刻んで行け。

あなたは、どんな美学と哲学をお持ちですか?(大坪元)

第19回ジャパンカップ(GI)―1999/11/28

永遠の勲章となる価値がある。

時に挑戦者として屈辱し、時に勝利者として歓喜した。
その歴史はやがて、世界に誇れる英雄の栄光となった。
1999年、先頭で駈け抜ける価値は永遠の勲章となる。

1、2行目は過去形、そして3行目は今年これからの出来事。ぜひ真似したい煽りテクニックです。(大坪元)

第51回阪神3歳牝馬ステークス(GI)―1999/12/5

君と2000年の夢へ向かう。

春への想いが駈けめぐる瑞々しい3歳晴舞台。
あどけない笑顔の中にも凛々しい意思を放つ君がいる。
ここから始まる2000年の夢、輝きと共に時代へ向かえ。

娘の成長する姿は、親にとり喜びでもあります。(大坪元)

第51回朝日杯3歳ステークス(GI)―1999/12/12

君の主張に称号が与えられる。

半世紀を超える伝統の道程から、多くの英雄が育っていった。
その称号は最強、或いは怪物・・・。そして君は何と呼ばれるのか。
自分を思うがままに主張する若者に、明日の夢を見ることになるだろう。

この文章も、500回近く読み返しました。いい煽り文章です。(大坪元)

第33回スプリンターズステークス(GI)―1999/12/19

風を突き抜ける炎となれ。

まさに電撃、6ハロンに鋭い輝きがぶつかり合う。
迷わず、焦らず、ただ自らの速さだけを信じて駈けろ。
乾いた風の中を突き抜ける熱き炎となるがいい。

電撃の6ハロン。まさに一瞬です。(大坪元)

第44回有馬記念(GI)―1999/12/26

君だけに届けたい想いがある。

止まらぬ涙、溢れる笑顔、共に駈け抜けた四季がめぐる。
ここに夢がある限り、物語はまた明日へと続いていく。
それでも1999年、最後に君だけに届けたい想いがある。

涙が出てきました。もう「競馬」という次元を超越してます。最高の煽り文章です。(大坪元)

著者

大坪元 雄(おおつぼげん いさお)

煽り解説でおなじみ。煽りニュース・煽りブックを経て、煽り評論家へ。あらゆる文章を、煽りの視点で分析する。「句読点が少し華奢に見える」など鋭いの着眼点は、キャリア40年が成せる業だろう。

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