第16回・天皇賞(春)
(2004.5.2、京都)


■1枠
 ザッツザプレンティ(安藤)
 ナリタセンチュリー(吉田稔)

■2枠
 ダービーレグノ(幸)
 ウインブレイズ(木幡)

■3枠
 サンライズジェガー(福永)
 イングランディーレ(横山典)

■4枠
 ウインジェネラーレ(蛯名)
 シルクフェイマス(四位)

■5枠
 チャクラ(後藤)
 ファストタテヤマ(安田)
■6枠
 ネオユニヴァース(デムーロ)
 マーブルチーフ(池添)
■7枠
 ナムラサンクス(渡辺)
 リンカーン(武豊)
 カンファーベスト(藤田)
■8枠

 ゼンノロブロイ(オリヴァー)
 ヴィータローザ(岩田康)
 アマノブレイブリー(小牧)

人気上位(単勝オッズ)
リンカーン(2.1)
ネオユニヴァース(4.3)
ザッツザプレンティ(5.2)
ゼンノロブロイ(11.2)
シルクフェイマス(12.8)
−−−−前々日発売

sound:エレジー(DQ4)
 

遙か春光の彼方から君は来る。

王位を極める流儀と、最強を誇る神髄に妥協はない。
伝統の継承者は、遙か春光の彼方から来る。
君だ、君の俊脚が、淀の喝采を浴びるにふさわしい。
   結果
  リンカーン13着……
過去5年
 1・イングランディーレ(10人)
 2・ゼンノロブロイ(4人)
 3・シルクフェイマス(5人1暴)
 4・チャクラ(9人)
 5・ナリタセンチュリー(13人)
 6・アマノブレイブリー(17人)
 7・ダービーレグノ(15人)
 8・サンライズジェガー(8人)
 9・カンファーベスト(11人)
10・ネオユニヴァース(2人)
11・ファストタテヤマ(7人2暴)
12・ヴィータローザ(14人)

13・リンカーン(1人7暴)
14・ウインジェネラーレ(6人)
15・ナムラサンクス(12人)
16・ザッツザプレンティ(3人)

17・ウインブレイズ(16人)
18・マーブルチーフ(18人)
3:18.4
7
1 3/4
1/2
1 1/4


ハナ
1/2
ハナ
ハナ
1 1/4
1/2
ハナ

1
1/2
1 1/4

 


2003 ヒシミラクル



2002 マンハッタンカフェ



2001 テイエムオペラオー



2000 テイエムオペラオー



1999 スペシャルウィーク


 栗村の予想


 阪神大賞典でコンプレックスを受けた馬は連にも絡めないことは歴史が証明している。マヤノトップガン、シルクジャスティス、ナリタトップロード……。サラブレッドのコンプレックスについては名著「血とコンプレックス」もしくは「サラブレッド0の理論」を参照してもらうとして、当欄では結論のみ。コンプレックスを受けたザッツザプレンティは3着までに入れない。ゼンノロブロイは母父ダンチヒ(スタミナはあくまで母のミトコンドリア遺伝子から来るものであって父についてスタミナ型などと述べている評論家、例えば須田鷹雄などは恥ずかしいから勉強し直して欲しい)から3分17秒台の決着には対応できない。ネオユニバースは使いすぎで成長無し。ならば、母父トンービンのリンカーンしか本命はいないじゃん。母父トニービンはやや晩成であるが、サンデーの早熟と相まって今がピーク。頭は鉄板より固いダイヤだ。2着に阪神大賞典でリンカーンにコンプレックスを受けなかったファストタテヤマ。3着に母父カーリアンが目につくシルクフェイマス。馬券は、リンカーン単勝1万円。馬連単リンカーン→ファストタテヤマ2000円。裏が1000円。リンカーン→シルクフェイマス1000円。裏が500円。3連復リンカーン、ファストタテヤマ、シルクフェイマス2000円。3連単があったら良かったのになぁ


 栗村の点数

リンカーンに7暴れん坊!
ファストタテヤマに2暴れん坊
シルクフェイマスに1暴れん坊


 栗村のコメント

−−ハッスル! ハッスル! 天皇賞の予想をお願いします!
栗村 その前に、しゃ、しゃべっていいッスか!?
−−パチパチパチパチ!
栗村 まずは当欄をご覧いただいている方々に、厚く御礼を申し上げたいと思います。
−−パチパチパチパチ!
栗村 前走(皐月賞)では、予想回避も考えました。しかし、当欄の更新を望んでいることで無事、予想の方をする事ができました。
−−ハッスル! ハッスル!
栗村 それでですね。ぜひ、皆様に一読していただきたい本がありまして。今回、当予想欄でも登場した名著、『血と…
−−知と地』ですか!
栗村 それは吉川良『血と知と地』! ですからボクが言ってるのは、血統…
−−ビーム!
栗村 ま、なんでもいいや、もう。
−−ハッスル! ハッスル!
栗村 面倒くせーからいくぞォ〜〜! プライド見た人はもう、分かってんな。小川が最後にやってたアレな。巨人の清原もやってるから、もう説明不要だろ。
−−ワァァァーーーーッ!
栗村 さぁ、立ち上がって、恥ずかしがらずに、いくぞ〜ッ! スリーィ! ツゥー! ワン……。
−−ゼロワン!
栗村 ……。

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    ■プレイバック(レース回顧)
※実況放送は終了いたしました。
 
     1997年4月27日 第115回 天皇賞・春  
     


 1・マヤノトップガン
 2・サクラローレル
 3・マーベラスサンデー
 4・ステージチャンプ
 5・ローゼンカバリー
 6・ビッグシンボル
 7・ノーゼンポラリス
 8・ユウセンショウ
 9・メジロランバダ
10・エイシンホンコン
11・ハギノリアルキング
12・ポレール
13・インターライナー
14・ギガトン
15・タマモハイウェイ
中止・ロイヤルタッチ

 
   

2つのゴールがあることを
誰が予想できた!?

         ターザン山本

 平成9年、JRAの年間ベストレース。
 それは誰が考えても春の天皇賞になる。
 満場一致、異議なしの世界だろう。
 2頭の年度代表馬、マヤノトップガンとサクラローレルに挑む新興勢力の旗手といわれたマーベラスサンデー。
 マヤノトップガン、G1・3勝。
 サクラローレル、G1・2勝。
 マーベラスサンデー、G1勝ちなし。
 このレースになぜ、人は燃えたのか?
 その答えは簡単、3頭によるマッチレースだったからだ。マッチレースということは、ここでの敗北は決定的なものになる。
 もし負けたら、今までの実績がすべてゼロになってしまうからだ。そのことを最も強く意識してプレッシャーに感じていたのが、マヤノトップガン陣営である。
 一方、ここで勝って一気に世代交代を実現させ、新時代のトップに立とうと野望に燃えていたのがマーベラスサンデーだった。
 サクラローレルに気負いはなかった。凱旋門賞挑戦が視野にはいっていたからだ。
 マヤノトップガンのプレッシャー。マーベラスサンデーの野望。サクラローレルの自然体。
 マッチレースのテーマは「プレッシャー」と「野望」と「自然体」だった。
 私はその日、生まれ故郷である山口県岩国市に帰省していた。86歳になる母から田舎に、帰ってきて欲しいと強く要望されていたからだ。
 90歳になる父を見舞うためである。父は2年前に脳梗塞で倒れ、車椅子の生活をしていた。
 父がいる老人ホームは市内から車で40分の山の中にあった。弟が差し出したヤクルトをうまそうに飲み、あんパンもあっという間に食べたが、私が誰であるかわからなかった。
「お父さん、ボクだよ、隆司だよ」
と言っても、父は実家の近くに住んでいた別の人間の名前を言った。老人ホームの話によると父は、気に入らないことがあると看護している女性に噛みつくそうだ。夜、眠らないので困るとも言われた。
 私は弟にこう言った。「今から広島の場外馬券場に行って天皇賞をやろう!」
 不謹慎なことは百も承知している。
 しかし昔からそうだった。私は競馬によって自分が救われたいと思ってきた。競馬は私自身を救済するための駆け込み寺なのだ。
 弟の運転する車で広島に向かった。市内にはいった時、正午前だった。名物のお好み焼きを食べ、その後場外に行った。
 父とはそれが今生の別れとなった。7カ月後の11月6日、亡くなってしまったからだ。
 弟は天皇賞の前に中穴を2発当てた。なぜかそのお金を「お兄ちゃん、これで天皇賞を賭けたら……」と言って私にくれた。資金が底をついていたのを知っていたからだ。私は何を買うべきか迷っていた。なかなか結論が出ない。悩んだあげく私は「野望」に一票を投じることに決めた。マーベラスサンデーの単勝、1本勝負である。マヤノトップガンとサクラローレルは功なり名を遂げた馬。それならこれから頂点を目指していく馬に賭けたくなった。たぶん父に会った影響だと思う。私は最も生命力のあるものに賭けたくなったのだ。


 ファンファーレが鳴り、スタートが切られた。
 マーベラスサンデーはサクラローレルをピッタリとマークする作戦に出た。敵はこの馬1頭としぼったようだ。その時である。サクラローレルが早めに仕掛けていって、4コーナーで先頭に躍り出てしまう。これを見て私はしびれた。
 この瞬間、16頭出走していた中で三強以外の馬が斬って捨てられたのだ。力でねじ伏せてしまったことが凄いことなのだ。
 サクラローレルはマッチレースを自らの手で演出した、このレース最大の殊勲者である。
 まさしく王道そのものだった。それをマークするマーベラスサンデーが、本当に私自身にだぶって見えた。前を行くサクラローレルをかわして1着でゴールに飛び込めば、希望というものが私の前に開けてくる。
 いったんかわした。だが内からサクラローレルがもう一度差し返した。なんということだ! マーベラスサンデーはサクラローレルとのマッチレースに敗れたのだ。レースを自分から作っていたサクラローレルに敗れたのだからまさしく完敗である。さらにその直後、もうひとつの逆転劇が待っていた。マッチレースの輪の外にいたマヤノトップガンが、2頭を並ぶまもなくかわし去ったのだ。
 不思議な話である。このレースにはゴールがふたつあったのだ。サクラローレルがマーベラスサンデーをふり切った所がひとつ目のゴール。その先にふたつ目のゴールがあるとは誰が予想できただろうか? サクラローレルは父であり、マーベラスサンデーは私である。
 そうか、人生においてはゴールをひとつと考えてはならないのだ。平成9年、私にとっての競馬は、この春の天皇賞で終わっていた。


マーベラスサンデーを内からサクラローレルがかわす。その外からマヤノトップガンが差し込み、長丁場に勝負がついた。

 

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