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スーパーファイトIN持ち込み(WEB版) シリーズ3日目結果詳報 |
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『ヤンマガ』持ち込みへ向けての前哨戦 同じヤング誌ということで期待がかかったが… |
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▼時間無制限一本勝負 ヤングジャンプ (17分40秒)W |
先2つの少年誌での結果はあるていどはじめから予想できた。W氏自身もそのことは十分承知しているはず。 だからこそ、ヤング誌に照準を合わせ、今回の持ち込み日程を組んできたのだった。はじめに相性の悪い少年誌に持ち込んだのも、その為である(最終戦は『少年サンデー』だが、本来ならここに『ヤングサンデー』が入る予定になっていた)。 W氏自身、ヤング誌向けだといっても『ヤンマガ』以外のヤング週刊誌に持ち込むのは今回が初めて。いったい、いなかる批評がなされるのか。 次回、いよいよW氏の勝負持ち込み『ヤンマガ』が控えているとあって、『ヤンジャン』はまさにその前哨戦だ。 編集部・I氏の話。 「味のある絵とヘタな絵は違う。このマンガの絵は、ノートの落書きから脱してないといった感じですね。デッサン力がないとウチではまず無理です」 たしかに、蛭子能収テイストの絵では、そう言われても仕方あるまい。 「それにしても下ネタに走っちゃったのはもったいなかったですね。はじめの1ページ・3コマ目。おばあちゃんみたいなドラえもんがコタツに入ってるシーンで『これは!』と期待したんだけど、その後が……。道具に頼るのではなく、この2人の日常生活に徹すれば、面白い作品になったんじゃないかなぁ」 最後にI氏はこう付け加えた。 (Y) |
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巻末 特別コラム |
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1972年、『別冊少年ジャンプ』で連載開始され、テレビアニメにもなった今は亡きちばあきおの代表作『キャプテン』は、野球マンガという枠組みを超え、読者に深い感動を与えてくれる名作だ。 同業者でもあり、ちばと親しかった本宮ひろ志は熱くこう語る。 「最近のマンガは、描き手も読み手もバカが増えた。100人のマンガ家がいたら、作家性をしっかりそなえた描き手は10人ぐらいだろう。残り90人はバカ。だが、ちばあきおのマンガは本物の中の本物。バカマンガ家に慣れているバカ読者には、ちばあきおのマンガを全巻読んでみることをお勧めするね」 やや過激ともいうべき本宮の発言は、ちばあきおのマンガに虜になった者の代弁でもあり、ちばあきおの早すぎる死への怒りの表明に他ならない。 生前のちばあきおは、いわば努力の人であった。もはや描き直しすらできないゲラに、赤鉛筆でチェックを入れるという有名なエピソードは、ちばのそういった姿勢を十分に裏付ける。ちばは、失敗を含めた自分の作品と、真摯なまでに真っ正面から向き合っていたのだ。 野球マンガ『キャプテン』では、今の週刊ベースのマンガ誌ではとてもではないが読者に飽きられるであろう練習風景が、入念な形で丹念に描かれている。ひたすら繰り広げられる過酷な練習描写は、ちばの視線が、エリートや天才といった生まれ持った巨大な才能に向いているのではなく、下の者が、ひたすら頑張り続けることによって上の者に『挑む』といったところに向いていることを示す。青臭いけれど、才能の足りない分を努力でカバーし、『挑み続ける』ことの素晴らしさを、ちばは作品を通じて、そして自らの生き方を持って証明しようとしていたのだ。 時には自らの中に無限大の可能性と才能を見いだそうとするも、それは、自分の等身大の実力を一つ一つ確認する行為にしか過ぎないこともあるだろう。天より授けられたひとつの才能に努力でもって真っ向から挑み、それが結果として砕け散ることは十分にあり得ることだ。 『キャプテン』を見よ。 登場人物を通じて語られるちばのあたたかさに満ちたまなざしと癒しのセリフは、そういう勝利者に慣れなかった敗北者の心を力強く励ましてくれる。同時にそれは、ちばの生きる姿勢でもあり、ちばがちば自身に向けて発していた励ましの詩でもあったのだ。だからこそ読者は『キャプテン』に、野球マンガという枠を超えた感動させられる。作品を通じてちばの生きる姿勢に熱く魅せられるのだ。 1984年9月、彼は仕事場の壁際に電気コードを掛け首つり自殺をとげた。あまりにも早すぎる突然の死。その時、ちばは、41歳だった。 (いつもとひろゆき) |
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