田中邦衛研究所

サラブレッドインフォメーション

1996年4月~6月までの記録

主な出来事

東京三菱銀行発足(4月1日)・オウム真理教麻原被告の初公判(4月24日)・東葉高速鉄道東葉高速線西船橋~東葉勝田台間開業(4月27日)・第一次チェチェン紛争休戦成立(5月27日)・森且行、SMAP脱退(5月31日)・ 2002 FIFAワールドカップの日本韓国共同開催が決定(5月31日)・中国が核実験(6月8日)・俳優フランキー堺が死去(6月10日)・NINTENDO64発売(6月23日)

第56回桜花賞(GI)―1996/4/7

馳せる想いが桜に染まる。

春を連れた可憐な風よ、自由に踊れ、奔放に舞え。
君の一途に馳せる想いは、桜の栄誉に染まる。

文章にスキがないというのは、こういうことを言うのでしょう。(大坪元)

第56回皐月賞(GI)―1996/4/14

名誉と栄光への旅立ち。

すべての道がここに集まり、ここから一生に一度の挑戦が始まる。
4歳優駿としての名誉と、未来に広がる栄光の舞台への旅立ち。
永遠に語られるであろう、その日の君をしっかりと胸に残したい。

「一生に一度の挑戦」。心に緊張が走ります。(大坪元)

第113回天皇賞(春)(GI)―1996/4/21

晩鐘に一騎、栄光は映える。

自らを知り、自らを尽くし、ただ喝采のゴールへ向かえ。
最良の春を極める時、最強の声が響き渡るだろう。
古都、晩鐘に一騎、その四肢の影に栄光は映える。

「晩鐘」とは、夕方に鳴る鐘。レースが決するのは午後4時近くですから、もうあとは説明はいりませんね。情景が目に浮かぶ名煽り文章です。(大坪元)

第31回サンケイスポーツ賞4歳牝馬特別(GII)―1996/4/28

樫に恋する春色小町。

樫の栄光に、少しでも近づきたいと願う君。
どんどん大人になっていく、その横顔を見守りたい。
春色小町の眩い輝きには、もう誰もかなわない。

「小町」とは、美しいと評判の若い娘の意味です。言葉の発祥は平安時代の小野小町からのようです。「美しい」系統と「勝者=速い=強い」などがインブリードされたすばらしい文章です。(大坪元)

第3回テレビ東京杯青葉賞(GIII)―1996/5/4

この道の彼方に夢がある。

その日のために大切に育んできた、たったひとつの想い。
地の果てまでも続くようなこの坂の上で、君を待つ栄冠。
希望へと続く、その道の彼方で、幾千の夢が結晶となる。

あの坂をのぼれば・・・。小学校のときに教科書で読んだ、あの文を思い出しました。(大坪元)

第1回NHKマイルカップ(GI)―1996/5/12

速さで魅惑、強さで制圧、初代誕生。

新たな4歳の歴史が幕を開ける、限りなき実力決着の1マイル。
速さで魅惑し、強さで制圧するがいい、堂々たる初代王者の誕生を祝したい。

この年からNHKマイルカップがG1としてスタートしました。(大坪元)

第26回高松宮杯(GI)―1996/5/19

英雄史は速さの殿堂に継承される。

数多くの中距離の名馬を輩出した高松宮杯が、
春の最速王を決するスプリントの殿堂に生まれ変わった。
英雄の歴史は、新たに電撃の6ハロンに継承される。

この年から1200mの電撃戦になりました。ナリタブライアンが参戦した年です。(大坪元)

第57回優駿牝馬(GI)―1996/5/26

名牝、かくの如く。

その坂は彼女たちにとって、気の遠くなるほど長く険しかった。
先を行くもの、後を追うもの、それぞれがひとつの想いで駈ける。
歴史に名を刻む名牝は、かくの如く熾烈な闘走から誕生する。

第1行目。「険しかった」の過去形は、歴代の物語やあるいはレース後の彼女たちの回顧を表現しているのでしょうか。想像力をスパイスするなかなかの表現だと思います。(大坪元)

第63回東京優駿(GI)―1996/6/2

永遠なる結晶に、英雄の称号を。

君の鍛え抜かれた精神と肉体は、この日のための永遠なる結晶だ。
そして時代を創る英雄となれ、その走りにダービーの称号を捧げよう。

あなたも、時代を創る英雄となってください。(大坪元)

第46回安田記念(GI)―1996/6/9

マイルの至宝、この道に惑いなし。

ここまでの道程に寸分の狂いなく、その日を見つめてきた風の覇者たち。
気高きマイラーの頂点に向かって速さの限界に挑む。我が道に今、惑いなし。

限界に挑むチャレンジこそ、本当のチャレンジだと私は思います。(大坪元)

第40回阪急杯(GIII)―1996/6/16

秒針を好敵手に夏へと駈ける。

装いも新たにスプリント戦となった阪急杯。
速さに自信を持つ快足達人たちが、
秒針を好敵手に、飛躍の夏へと駈けていく。

「快速達人」の造語が、いい感じに響いてます。(大坪元)

第1回マーメイドステークス(GIII)―1996/6/23

第一章に記される純真。

まぶしい陽射しを呼び寄せる、ターフのマーメイドの誕生か。
輝かしき第一章には、勝利への純真なる思いが記されていく。

ひとつひとつ記されていったのが、歴史になっていくのです。(大坪元)

第45回ラジオたんぱ賞(GIII)―1996/6/30

若き勇者、未だ成長は止まず。

新たな目標を掲げ、それぞれの栄光へ歩み出す夏が来た。
若き勇者、未だ成長は止まず。その真価を見せつけろ。

いつになっても、成長し続けたいものですね。(大坪元)

著者

大坪元 雄(おおつぼげん いさお)

煽り解説でおなじみ。煽りニュース・煽りブックを経て、煽り評論家へ。あらゆる文章を、煽りの視点で分析する。「句読点が少し華奢に見える」など鋭いの着眼点は、キャリア40年が成せる業だろう。

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